医事判例の診療カバン ②

2018年8月号
1.重症以上患者と医院の転院義務
2.前医の処方を変更する際の留意点
判例455(鹿児島地:平成29年5月17日判決)

2018年7月号
1.自由診療を巡る説明義務の内容
2.歯科における自由診療の留意点
判例454(大阪地裁平成30年2月28日判決)

2018年6月号
1.切迫流産における本人の意思決定
2.同意書のない手術の同意の判断
判例453(岡山地裁平成29年4月26日判決)

2018年5月号
1.胸やけと心窩部痛を併有する患者
2.心臓マッサージと除細動の優先順
判例452(札幌地裁平成29年5月24日判決)

2018年4月号
1.35歳男性の高熱発症後の劇症例
2.被告病院医師らの発言の留意点
判例451(東京高裁平成28年6月28日判決)

2018年3月号
1.統合失調症患者のタオル誤飲死
2.身体拘束時での微妙な注意義務
判例450(横浜地裁平成28年10月12日判決)

2018年2月号
1.非高齢者の再生不良性貧血の例
2.因果関係の有無が不明なケース
判例449(仙台高裁平成28年2月26日判決)

2018年1月号
1.術前検査で白の後は新規説明を
2.クリニカルパスの手術の留意点
判例448(横浜地裁平成29年2月23日判決:確定)

新連載 国際医薬品情報5

変化する医療と患者の価値
世の中はどうなる? あなたはどうする?
第5回 A・B中心の医療未来検討会が発足

Bドクター(60代)の乾杯で、A弁護士(80代)とE女将(50代)の3人が盛り上がったところ
に、「ただ今~」と元気のいい声が響き、E女将の一人娘の医大3年生のF(20代)が顔を覗か
せました。かなり水割りの入ったBさん、眼を細めて「やー、F子ちゃん、こっちへ来い。美人
になったなー」と言うと、すかさず「そういうのをパワハラって言いうのよ」と応じました。座
は千ワット電球が点いたように輝き、いやが上にも盛り上がりました。これこそ大胆不敵にも、
前回(第4回)話題になった国会議員チームによる「医療基本法の検討会」の向こうを張る「私
たちによる医療未来検討会」の始まりでした。・・・

2018年8月13日〈通巻第1111号〉

新連載 国際医薬品情報 4

変化する医療と患者の価値
世の中はどうなる? あなたはどうする?
第4回 国会議員チームが医療基本法を検討

小料理屋でのA弁護士(80代)とBドクター(60代)のバトル?は、「今日の朝刊にこんな
記事が・・」と叫びながらE女将(50代)が新聞(読売平成30年6月30日)を持ち込んだた
め、急遽その新聞記事について話し合うことになりました。・・・

2018年7月23日〈通巻第1110号〉

「はいけい日病薬どの」⑧

「時代遅れ」になった現行薬剤師法下の今後の薬剤師⑧
◆去る6月18日の「大阪震度6弱」に続き、7月に入ると6日から7日にかけて過去最大級の豪雨に
襲われ、西日本各地で貴重な人的物的資源に甚大な損害を与えている。今回の災害は「地震」の
ような未来の発生に対する「推計」という科学的エビデンスに基づく一定の予知ができるものと
は全く違った、「新しいタイプ」の災害である・・・

「はいけい日病薬どの」⑦

「時代遅れ」になった現行薬剤師法下の今後の薬剤師⑦
◆6月18日の「大阪震度6弱」の報道に接し、私は地震国ニッポンに住む者の一人として、
改めて深く考えさせられた。日頃は、「パラダイムシフト」という大きな時代の変化に直
面し、いわゆる未来学の一環として、医療や薬事の未来にばかり関心が行っていた。しか
し、今回の地震により、一般の未来学とは別次元のものとして地震を考える必要のあるこ
とを悟った・・・

新連載 国際医薬品情報 3


変化する医療と患者の価値
世の中はどうなる? あなたはどうする?
第3回 モンスター患者はもう通らない!

大学の同窓会で、弁護士のAさん(80代)と急性期病院副院長のBさん(60代)は、古くから
仲良しの誼もあって、忌憚なく日本の未来を大いに論じ合い、まるで「バトル」のようでもあ
りました。Bさん有利の流れの中で、Aさんが劣勢挽回とばかり「では、今の医療提供体制で
未来への対応は大丈夫か」というと、Bさんが答えに詰まってしまったのです。すると勝ち誇っ
たようにAさんがBさんの耳もとで、「では、憲法12条、25条のお出ましかな」と囁くと、
Bさんが「続きはE小料理屋でやろう」と言って、Bさん馴染みの店に河岸を移すことになっ
たのです・・・

2018年7月9日〈通巻第1109号〉

”新”薬剤師が知っておきたい法律知識 ⑨

連載第9回 “新”薬剤師が知っておきたい法律知識 
応援団長と語ろう「新しき出発」(4)

従来の薬剤師と今後の薬剤師の違いは何か!
1.薬剤師法1条「薬剤師の任務」を読む!
2.次に医師法1条「医師の任務」を読む!
3.更に医療法1条医療の「目的」を読む!
4.最後に、今現在の世情と対比して熟慮!

日本保険薬局協会会報誌 NphA vol.55 2018年6月発行

新連載 国際医薬品情報 2

変化する医療と患者の価値
世の中はどうなる? あなたはどうする?

第2回 高齢化と少子化 どちらが重要か?
大学の同窓会(第1回を参照)で話し合っていたAさん(80代)、Bさん(60代)、
Cさん(40代)三人は、「今まで」vs「今から」の幸福論で大いに盛り上がりまし
たが、その後、AさんBさんの二人きりになると、話題の中心は「今から」の「心配」
へと移りました。それと言うのも、BさんはCさんに向かって若い世代の未来を「可
哀そうだ」と言ってしまい、Aさんは逆に「可哀そうだ」などということは絶対にあ
りません、などと断言してしまったので、それぞれが反省したり、責任を感じていた
りしていたからです。
二人の関係はと言えば、同郷の出身で、Aさんは当時としては珍しくマルチな人生
を経た弁護士。Bさんは急性期病院の副院長として大活躍中であるとともに、同時に
この病院の内科部長であるCさんの上司なのです。


2018年6月25日〈通巻第1108号〉

新連載 国際医薬品情報 1

変化する医療と患者の価値
世の中はどうなる? あなたはどうする?

第1回 今までvs.今から どちらが幸福か?
大学の同窓会で、Aさん(80代)とBさん(60代)が昔話に花を咲かせています。
Bさんが「私たちは良い時代を生きたものです」と言うと、Aさんもすかさず「本当
にそうですね、全く同感!」と。Bさんはそこに居合わせた後輩のCさん(40代)を
つかまえて、「その点、君たちは可哀想だ」と。
この3人のうち誰が一番幸福なのでしょうか。

2018年6月11日〈通巻第1107号〉

”新”薬剤師が知っておきたい法律知識 ⑧


連載第8回 “新”薬剤師が知っておきたい法律知識
応援団長と語ろう 「新しき出発」(3)

薬剤師「生存」の目下の最重要課題を2つ!
1.第1、「多職種連携」こそ究極の目標!
看・医・薬の在宅進出度合に注目せよ!
2.第2、健康へ続くOTC販売の法的確立!
来たる「人生100年時代」をリードせよ!

日本保険薬局協会会報誌 NphA vol.54 2018年3月発行

”新”薬剤師が知っておきたい法律知識 ⑦

連載第7回 “新”薬剤師が知っておきたい法律知識
応援団長と語ろう 「新しき出発」(2)

今こそ時代は転換期、当協会もまた新出発!
1.従来の延命重視型の医療からの脱皮を!
2.先ずは予防・健康の新知識の研修を!
3.新「予防」でかかりつけ薬剤師力を!
4.今から大きく変わる在宅の「終末期」!

日本保険薬局協会会報誌 NphA vol.53 2017年12月発行

「はいけい日病薬どの」④

「時代遅れ」になった現行薬剤師法下の今後の薬剤師④
◆「時代遅れとなった現行法規」などと大上段に言うと、
いかにもきつい言葉と聞こえるが、その割に「内容」が具体的に
イメージしにくいのではなかろうか。そこで、例を示す。
◆医薬分業の根拠条文は、昭和23年の立法から平成30年の今日まで
変わっていない。原則として医師に・・・

”新”薬剤師が知っておきたい法律知識 ⑥

連載第6回 “新”薬剤師が知っておきたい法律知識 

応援団長と語ろう「新しき出発」(1)

今こそ時代は転換期、当協会もまた新出発!
1.今年4月、医・薬界は刷新を迫られた!
2.「臨床研究法」登場こそ刷新の急先鋒!
3.平成26年改正薬剤師法の再認識の要!
4.新時代に向けた理解と備えを十分に!

日本保険薬局協会会報誌 NphA vol.52 2017年9月発行

「はいけい日病薬どの」③

「時代遅れ」になった現行薬剤師法下の今後の薬剤師③
◆厚生労働省の武田俊彦医政局長は、自身の日本の製薬産業論として、
「国は健康寿命を延ばす政策にシフトしたい」と述べた上で、今からは
「藥から食事の話になる」とされた(日刊薬業:平成30年3月19日号)。
正に絶大なるパラダイムシフトであり、見方によっては恐るべきパラダイ
ムシフトである。武田局長は、医政局長の前は医薬局長だった方である。

・・・

「はいけい日病薬どの」②

「時代遅れ」になった現行薬剤師法下の今後の薬剤師②
◆医療、特に薬物療法の進歩は目覚ましい。
明日をも知れぬがん患者が生還する例さえ現れ、昨年には「人生100年時代」など
という嬉しいような、でも少し困ったような言葉まで登場した。兎も角、人々は
「まだ大丈夫」と平和な現状を享受する。
◆一方、社会環境も急速な人口の高齢化による様変りをした。・・・